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2024/07/22

太陽光発電設備工事

5月から6月にかけて埼玉県の工場で太陽光設備と蓄電池の設置工事を行いました。

雨の日もありましたが、天候にも恵まれ無事に完工することができました。

 

太陽光発電システムを設置する際の工事内容を少し詳しく解説したいと思います。

基本的な工事としては、

⓵【コンクリート基礎工事】浸水や水没を防ぐために十分な高さが必要です。地面を固めてなるべく傾きがないようにしておかなければなりません。(今回は工場で屋外設置なので、屋内設置・住宅用とは異なる場合があります。)

⓶【太陽電池モジュール(太陽光パネルともよばれるパーツ)の設置・配線】

③【パワーコンディショナーの取付け】

④【分電盤(キュービクル)の取付け】

⓹【蓄電池の取付け】

などがあります。

太陽光パネルの設置工事と役割について

太陽光パネルの設置工事で架台の設置・パネルの取付けが行われます。

架台には長期間パネルを支え続ける役割があり、パネルには太陽光を電気エネルギーに変える役割があります。

架台を設置するために、最初に墨出しを行い穴を開け、コーキングと呼ばれる防水処理を施工。

そして、ビスで架台の取付けを行います。

架台の取付け後、太陽光パネルの設置になります。

コネクタは設置時に接続し、設置工事が終わったあとは、屋内で配線やパワーコンディショナーの設置などの電気工事です。

 

パワーコンディショナーについて

太陽光パネルで発電した直流の電気を、家庭やビル、工場などで使える電気に変換するインバーターのことです。

普段利用している電気は『交流電力』です。しかし、太陽光パネルで発電された電気は、天候などによって

左右される不安定な『直流電力』です。

不安定な直流電力を可能な限り多く取り出し、家庭やビル、工場で安定して使用できる交流電力に変換するのがパワーコンディショナーの役割です。

 

その他の役割として、曇りの日が続いたからといって発電されなくなるのは困るのを解決する為に、発電量を

最大化するための機能が搭載されています。

太陽光パネルから可能な限り多くの電力を取り出して、安定した電力供給ができるよう調整するという重要な役割を担っています。

太陽光パネルは、電流と電圧が一定の組み合わせの時だけに発電される仕組みなので、

曇天などで天候が不安定な場合は、電圧と電流の変動が大きくなるため、発電量は不安定になってしまいます。

そこで天候に左右されずにより多くの発電量を維持できるようにしているのです。

 

もう一つの代表的な機能として、停電などの異常時にパワーコンディショナーの出力を遮断し、

事故を防ぐ『系統連系保護機能』があります。

系統連系とは、電力系統と太陽光発電システムを連携させるための仕組みのことです。

停電などのトラブルが発生していたら、停電しているはずの電力系統に電気が流れることになってしまい、

復旧工事を行う現場に影響を与えるなどの事故を防ぐために、太陽光発電システムを系統から切り離して

保護する機能が搭載されています。

 

分電盤(キュービクル)について

電気を受け入れ、それを送り出す設備を分電盤またはキュービクルと呼びます。

分電盤は個人宅など小規模な建物に設置するもの、キュービクルは大型施設などに利用するものとお考えいただければわかりやすいです。

分電盤は全体をコントロールする司令塔のような役割があるので、全体の電気を遮断することもできるし、

特定の場所だけ電気を送ることもできます。

一方、キュービクルは箱型の変圧装置が搭載されており、非常に大きな電気が集約されてます。

こちらも分電盤同様に、使える電気の大きさに変圧し送っています。ちなみにキュービクルはその変圧設備のことを指す意味です。

分電盤と同じような総称でいうと配電盤になります。

 

蓄電池について

納品された蓄電池を組み立てて、コンクリート基礎へアンカーボルトなどで倒れないよう固定します。

機器の取付工事が終わったら、配線工事を行います。

また、HEMS等を設置している場合や、出力抑制対応の通信ユニットが必要な場合は、LANケーブルやWifi等無線の設定もあわせて行います。

最後に、蓄電池の充放電モード等の設定をしていきます。

住宅に設置されている家庭用蓄電池の主流となっているのが、リチウムイオン電池といわれるものです。

今回こちらの工場で設置した蓄電池はリン酸鉄リチウムイオン電池になります。

蓄電池(リチウムイオン電池)の仕組みは、リチウムイオンを含んだ負極の材料からリチウムイオンが放出され

正極に移動し、その時に電子が回路を通って負極から正極に移動することで電力を使用することができます。これが放電です。

充電は、電流を流し負極へ電子を取り込ませると、正極側にあったリチウムイオンが負極へ移動し充電することができます。

負極にリチウムイオンがたまると、上でのべた放電が再びできるようになります。

 

そして正常に使用できるか点検をし引渡しになります。

 

蓄電池のメリットは、万一の災害時でも電源を確保できることや平常時の省エネ効果などがあげられます。

施設規模や用途などで異なりますが、太陽光発電及び蓄電池を設置することで電力の自給自足が

実現できている大規模施設では、災害時の地域の拠点として活用することができます。

 

太陽光モジュールは設置済みでまだ蓄電池を取付けていない方も、後から蓄電池を設置することは可能です。

下記連絡先まで、お気軽にご相談ください。

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